これから季節は夏。冷たいビールやアイスが美味しい季節です。汗が出るくらい外は暑いし、冷えとは無縁の季節に思いがちですが、実は夏こそ要注意なのが、内臓の冷え。冷たいものの食べ過ぎ飲み過ぎで一気に冷えてしまった内臓がいかに危険かを『死ぬまで元気でいたければとにかく内臓を温めなさい』の著者・山口勝利先生に聞きました。
体温が高くても内臓温度が高いとは限らない!?
一般的な体温は、体表面温度と呼ばれている体の外側の温度のことで、内臓温度とは異なります。
内臓温度とは、その名の通り内臓の温度のことをいい、健康な人であれば体表面温度より内臓温度が1~2℃高く、37.2℃から38℃ぐらいが理想だと言われています。
ただ、「私は体温が低くないから大丈夫」と思っていたら大間違い!
体温計の値が低くないからといって内臓温度が高いとは限りません。
内臓の冷えの怖いところは、実感しにくいということ。
実感しにくいからこそ、知らない間に体を冷やし続けてしまい「冷え負債」がたまっている人が多いんです。
山口先生がこれまで看てきた6万人以上の患者さんの約8割の内臓は冷えており、さらに、手足が温かい、体温が正常な人でも6割くらいの人の内臓が冷えているので、驚きです。
内臓温度が1℃上がれば、免疫力が上がり基礎代謝も約15%アップする
自分はどちらかというと汗っかきだし暑がり…という担当編集者も内臓温度を測ってみたところ、35.8℃。かなり内臓が冷えていることがわかりました。
やはり内臓の冷えを実感するのは難しいようです。
内臓温度は深部体温計という専門の機械で測るので、ご自宅で内臓温度は測れませんが、自分で簡単にチェックできる方法があります。
やり方はとっても簡単。
おへそをはさんで、お腹に右手と左手をあてるだけです。
上にあてた手よりも下にあてた手が温かかった場合、内臓が冷えている可能性が高いので要注意!
また、次のチェックリストの中で、3つ以上当てはまる人も内臓が冷えているといえるでしょう。
【内臓温度チェックリスト】
・顔のシミやくすみが気になる
・皮膚にかさつきがある
・唇がひび割れやすい
・足のむくみに悩まされている
・よく胃が痛くなる
・最近イライラすることが多くなった
・ストレスを感じやすい
・体がだるく疲れやすい
・肩こりや腰痛がひどい
・眠れない日や寝つきが悪い日が多い
・便秘が続いている
・手足がほてっている
・姿勢が悪いといわれる
・腹筋運動が1回もできない
・コーヒーやビールをよく飲む
個人差はありますが、内臓温度が1℃上がれば、基礎代謝も約10〜15%アップすると言われています。
同じ運動をしても、内臓温度で代謝が変わってくるので、内臓が冷えたままダイエットをしている人は、損をしているかもしれません。
「ヒハツ」を食べて1年中冷え知らずの体に!
では、内臓温度を上げるにはどうすればいいのか。
それは、「ヒハツ」を食べること。
「ヒハツ」とは、「ロングペッパー」「ピパーチ」とも呼ばれ、紀元前から薬としても使われているスパイスです。
日本では沖縄料理によく使われています。
シナモンのようなエスニックな香りと、コショウのような辛味が特徴で、ヒハツの中に多く含まれるピペリンという成分が、弱った血管を強くして血流をよくするなどの健康効果があり、今注目されている食材です。
山口先生の著書『死ぬまで元気でいたければとにかく内臓を温めなさい』には、ヒハツを使ったレシピや、内臓温度を上げるための「ほかほかストレッチ」なども紹介。
「冷えは夏につくられる!」
夏の間に内臓を温めて、1年中冷え知らずの体を手に入れましょう!